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花より男子の二 次 小 説。つかつくメインのオールCPです。

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Call out my name. 3

Call out my name. 3

※本文中に微R表現と、少々暴力的なシーンを含んだ部分がございます。苦手な方はご遠慮下さい。パスをかけておりませんので、閲覧は自己責任でお願い致します。





めちゃくちゃにしてやりたい、こんな女。
何が目的で道明寺HDに来たのか知らないが、今さら平気な顔で俺の前に現れて。
そこらへんの女みたいに、俺を見て騒ぐ。
馬鹿にしてんのか、コイツ。

6年前のあの雨の日、想いが伝わっていると信じていたコイツに、「好きだったら、こんなふうに出ていかない」の言葉で別れを告げられ、働いていた邸からも、俺の前からもいなくなって、俺は今まで以上に荒れて暴れていた。
運命の女だと思っていた女に、一人の男として見られることなく、好きじゃないと言われて、はいそうですかと平気でいられるわけもなく。
自棄になって酒を飲みまくり、酔った勢いで見知らぬ女と関係を持った。
街ではすれ違いざま喧嘩を吹っ掛けたり。
でもそれも一年程で馬鹿馬鹿しくなってやめた。

こんなことをしても、何もならない。俺は、同じように、あいつを傷付けてやりたい。

いつか、どこかで会うことがあったら、許さない。絶対に。


「専務、お先にシャワーどうぞ」
自分勝手に抱いたのに、平然としているコイツ。
なんとも思ってなさそうな雰囲気で、腹が立つ。
何の返事もせず、そのまま服を着て身なりを整え、黙って部屋を出た。

許さない。

同じように傷付けて、泣いて俺に許しを懇願するまで、アイツのことは、許さない。



泣かない。
このくらいで、あたしが泣いたらダメだ。
それだけ、あの人を傷付けていた。
シャワーを浴びて、中に出されたものを洗い流す。

まだ頭痛がする。
涙が零れたような気がしたけど、頭上から流れるお湯が顔を伝い落ち、それは元々なかったかのように跡形もなく消え去った。

泣かない。泣いてない。泣いてはいけない。

ごめんね、道明寺。
まだ、好きでいてごめん。
もう、好きでいることも、謝ることも許されない気すらしてくる。

早く、準備をしよう。
今ならまだ会社の始業時間に間に合う。
二日酔いに痛む頭に耐えながら、スーツを着て痛み止めの薬を飲む。

あたしは傷付いてなんかいない。
大丈夫。いつも通りに、また毎日が始まるだけ。


ギリギリ遅刻せずに会社に到着。
朝から、あんなことをされたのに、遅刻を気にする自分の神経の太さに呆れる。

ロッカーに着き、焦って小走りで来たせいか、少し汗ばんだ首元を冷感シートで拭いたあと、身だしなみを確認していたら、佐藤さんと田中さんがあたしの元に来た。
昨日はごめんねと謝ると、2人とも真剣な顔をしてあたしを見る。
いつもと違う言葉少なな2人に、どうしたのかと返すと、今日のお昼は外にランチ行こうと誘われた。


お昼休み。
時間ピッタリに迎えに来た2人。
やはり、いつもより口数の少ない2人の後を付いていけば、社屋の近くにあるランチセットが美味しいと評判のお店に着いた。
案内された席に、並んで座る2人と対面する形で腰を下ろし、今日のオススメランチを注文をする。
料理が運ばれてくる前に、相当昨日は迷惑を掛けたのだろうと、もう一度謝ろうとして口を開きかけた時。

「牧ちゃんごめんね。勝手にスマホ見たの。酔い潰れて寝ちゃった牧ちゃんをどうしようかと思って。実家は離れてるって言ってたし、牧ちゃんの住んでる所も知らない。でも、うちらで担いでも行けないし、困って誰かに連絡しようって」

佐藤さんと田中さんがお互い顔を見ながら話す。

「履歴も会社の人の名前しかなくて。よく使う項目ってところを開いたら、一つだけ登録されてたから、かけたの。名前は登録されてなかったけど、一人だけなら、きっと親しい人だよねって。とりあえず掛けてみようってなったの。本当にごめんなさい」

それは、もう二度とかけることの出来ない番号、のはずだった。

「すぐに電話も繋がって、相手の人も牧野かって言うから、大丈夫だと思って、事情を話したら迎えに行くって言うから……」
「まさか、道明寺専務が来るとは思わなくて……」

佐藤さんと田中さんが、あたしをジッと見つめて聞く。

「牧ちゃんが言ってた、昔の忘れられない好きな人って、まさか本当に専務なの……?」


道明寺。
昔の番号から変えてなかったんだ。
どうしてあたしの連絡先、知ってたの。
なんですぐに出てくれたの。
どうして迎えに来てくれたの。

なんで、どうしてばかりで。
でも、あんなことになってしまった。


道明寺本人に会ってしまったなら、佐藤さんと田中さんにはもう隠せないと、今朝の出来事以外の全てを話した。
高校時代のあの頃の話を。
そして、それからのあたしの話を。
途中で料理が運ばれてきたけれど、あたしが話している間、誰も口を付けなかった。

「ごめんね。そんな大っぴらに話せることじゃなかったから。英徳高校を退学してから、この話をするのは2人が初めてだよ」

苦笑いをして2人を見れば、泣きそうな顔をしていて。
やはり不愉快にさせてしまったかと、
「ごめん、こんな話聞きたくなかったよね……」
そう言って席を立とうとした。

「牧ちゃん、辛かったね……!」
「牧ちゃん、話してくれてありがとう」

そんな風に言ってくれるから。朝から我慢していた涙が、ポロリと零れてしまった。

「泣かないで〜、牧ちゃん!」
2人が慌てて、あたしを宥める。
とりあえず、もうあまり時間がないから早く食べようと促され、3人で急いでランチを食べる。
オススメランチはすっかり冷めてしまっていたけど、それでも美味しくて。
次に来る時は、温かいうちに食べようって2人は言ってくれた。でも。

「それで昨日再会して、どうなったの?また復縁するの?」
「ありえない。それは、絶対にない」

こればかりは断言できる。
今朝の道明寺の様子を見てもそうだけど、あたしは道明寺に恨まれている。
そもそもに、あの雨の日に道明寺のお母さんと約束してるから。
道明寺家には近付かないと。
いや、「道明寺家」が経営する財閥も、だめだとしたら?

もうあれから6年も経っている。
今さら何かされることもないかもしれない。

でも、まだあの約束が有効だったら、その時は?

このことが知られたら、次に何かされるのは佐藤さんと田中さんかもしれないし、また優紀の家かもしれない。
まさか道明寺があたしを覚えてるとも思わなかったし、こうして関係を持つことも考えていなかった。
もう既に社内と社外で1回ずつ会ってしまっている。
何かが起きてしまう前に、道明寺とは接触しないように気を付けて、そして会社は辞めなければ。

「ごめんね、せっかく仲良くしてくれたのに。私、会社辞めないとダメだと思う。2人に迷惑掛けたくないし」

「なんで?!この歳になっても母親が口を出してくるとかある?」
そう言うけれど、あの人は何をするか分からない。

「分からないから、離れておかないと。もう二度と私のわがままで誰にも迷惑掛けたくないの」

あんな思いをするのは嫌だ。
念には念を入れないと。
こんなに早く道明寺と接触するとは思わなかったし、姿さえ遠目にでも見られれば、それだけで良かったのに。

「ごめん。なるべく早く退職願を出す。まだ新人だから有給も殆どないし、辞めるのに引き止められることもないと思うけど、念の為もう私に声もかけないほうが良いと思う」

2人は呆然とあたしを見る。本当にそこまでしないと駄目なのかと、信じられない気持ちなのだろう。

「今までありがとう。楽しかったよ」

そう言って、あたしは伝票を持って2人を置いて席を立った。


会社に戻る道すがら、転職先はどこにしようか、道明寺財閥系列じゃなければ大丈夫かな、なんて呑気に考えてしまう。

それでも僅かでも、遠くからでも道明寺を見たい気持ちが抑えられない。
今朝あんなことされて、道明寺のお母さんも、いつ何をしてくるかも分からないし、また誰かに迷惑をかけるかもしれないのに。

たった一度、どんな形であれ、道明寺と触れてしまったが為に。
本当にバカみたい。

花沢物産か、美作商事に転職を考えようかな。
そう思って会社に転職がバレないように、スカウト機能がなくて、非公開機能がある転職サイトを探し、登録して会社に戻った。


お昼休みの後も、いつも通りに仕事をする。
佐藤さんと田中さんも、チラチラとあたしを見るけど、もう声を掛けてくることはなかった。

そして定時で退社、帰路に着く。
昼間は転職サイトにとりあえずのプロフィールしか入れてなかったから、資格を入力するところから始めようと考えながら自宅アパート近くまで来ると、アパートの入り口に人影があった。
駅から少し離れ、人通りも少ない道で、アパートの目の前に誰かが立っているというのは怖いものだ。
一旦コンビニに寄ってから、また戻って様子を見ようと踵を返すと、「牧野」と声をかけられた。

この声は、道明寺?
なんでいるの。
今朝の、あれでおしまいじゃなかったの?
会わないように気を付けなければと思っていたのに、向こうから来られたら、どうしようもない。


「……専務」
そう呟いたあたしの近くに来て、道明寺に腕を引かれる。

「早く家の中に入れろ」

何しに来たのか、それでもいつまでも外で話しているわけにもいかない。
鍵を開けて狭い玄関に2人。
先に上がろうと靴を脱いだら、またしても腕を強く引かれ、廊下の壁に押し付けられる。

「ヤラせろ」

あぁ、そういうこと。
確かにこれが女にとって一番ダメージが大きい。

道明寺、ごめんね。
道明寺の気持ちを無視して、友達や道明寺のお母さんとの約束を優先した。
そして道明寺の気持ちを知っていて、その日のお昼まで話していたのに、前触れなく好きではなかったと告げた。

酷いことを言ったと分かっていたけれど。
そんなに長い間、道明寺を苦しめて傷付けてたなんて、思いもしなかったの。

ごめんなさいと、心の中で何回謝ったって、言った言葉は取り消せない。
でも、謝るしかなくて。
許してもらえるまで、どうしたら良いかな。
もう、許してもらえないのかな。

……許して、もらう?

違う。あたしが許しを乞うてはいけない。
許されなくていい。


道明寺を傷付けていた事実から目を逸らし、忘れたいのは、あたしだ。


なのに都合良く相手も忘れているだろうとか、そこまで傷付いていると思わなかったとか、人の気持ちを勝手に推し量り、決めつけて。

どうしてこんな酷い傲慢な考えをしたんだ、あたしは。

もう思いを通わすこともない。
それなら、ずっと恨んで、憎んでいて。
そうしてでも、あなたの心の中に、住んでいたい。
まだそんな酷いことを思ってしまう。
それでも。



そう思ってしまうあたしは、どこまでも道明寺を愛してやまないのだ。



廊下の壁に押し付けられたまま、スカートを捲くられ、ストッキングと下着を下ろされた状態で後ろから道明寺に責められる。

泣くな。泣いてはいけない。
なんでもない振りをしろ。

あたしが全部、悪いのだから。

本当にただの処理のように、なおざりに扱われ、またしても同意を得ず中で果てる道明寺。
そして前回同様、何も言わずに部屋を出て行った。


道明寺。
また誰かに迷惑がかかると分かっているのに、乱暴にされても拒めないあたしは、それでも好きでいることをやめられないあたしは、どうすれば良い。


僅かに触れた道明寺の温もりがなくなっていくのを感じて、それを誤魔化すようにシャワーを浴びる。
目から流れる何かも、この気持ちも、シャワーと一緒にどこかへ流れていってしまえばいいのに、と思いながら。







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クラゲ様

こんばんは!
いつもコメントありがとうございます!

根に持ってますね笑
これから、会社を辞めるのか辞めないのか、秘書になるのかならないのか、さてさて。

更新がんばりますので、これからもぜひお楽しみいただければと思います!

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ボルドー様

いつもコメントありがとうございます!

読むのもコメディタッチのものが好きなので、そう書こうと思ってたんですが、なぜか苦手なシリアス展開になって一番戸惑ってるのは、はらぺこ02だと思います笑

ハピエンは間違いないので、このあともぜひ、お楽しみいただければ嬉しいです!

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