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花より男子の二 次 小 説。つかつくメインのオールCPです。

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Call out my name. 10

Call out my name. 10






考えた。
今までの人生で、一番考えた時期だったと思う。なんせ、あたし一人の話ではなかったから。
あきらさんと類にも、たくさん相談した。
それに、なによりも。
あたしが、どうしたいか。


道明寺。
あたしは、あなたも幸せに暮らしていて欲しいと願う。


基本は全面的に道明寺の意向に沿うつもりだ。
ただ、堕胎と子ども本人が望まない限り、子どもと離れて暮らすことは絶対にしない。
あたしの希望はこれだけ。
これをどこまで通せるかが問題なんだけど。


あとは認知から戸籍の扱い、養育費のこと、子どもをどこまで道明寺家に関わらせたいか、道明寺のお母さんとの約束のことも話さなければならない。
出来る限り書面に残しておくことと、念の為、後々齟齬が出ないよう言質を取るためにボイスレコーダーも用意した。


それにしても、道明寺は一体なにを話しに来るのだろうか。
再会してから、会話らしい会話はなかった。
何で急にいなくなったのかと、文句を言いたいのだろうか。
まだ気が済んだわけではないだろう。あたしが勝手にいなくなったんだし。
…そもそも、なんであたしがあきらさんのおうちにいるって知ってるの?


メルヘンな家具とぬいぐるみが並ぶリビングで、ホットレモネードを飲みながら、あきらさんと向かい合ってソファに座っているけれど、やはり落ち着かない。

午後には道明寺が来る。
その前のお昼頃には類も来てくれることになっている。
今のうちに聞きたいことを聞いてみようかな。


「あきらさん」
「どうした、牧野」
「……専務に、あたしがここにいるって言ったの、あきらさん?」

それを聞いたあきらさんは、読んでいた経済誌を閉じてテーブルに置き、何を言っているんだと呆れたような顔をする。

「俺は牧野の味方だけど、司の味方でもあるって言っただろ。それに俺は、お前の妊娠を知った時からずっと司と話せとも言ってる」

そう言い返されてしまった。
確かに言ってたけど…!もう!
居場所がバレたら、なんの為にあきらさんのおうちに来たのか、分かんないじゃない。

「もう一つ。前に類から聞いたんだけど、あたしが道明寺HDに入社するのは専務が決めたって言ってた。あきらさんも知ってたの?」
「ノーコメント。司に聞け」

む。

「美作商事も花沢物産も大河原財閥も内定もらえなかったんだけど、関係ある?」
「……ノーコメント」

むむっ。

「あきらさん意地悪。あたしの就職に関しては、当事者じゃないの?類が知ってるのに、あきらさんが知らないわけないもの」
「牧野、言ってくれるな。あの時はこんなことになるとは思ってなかったんだ」
「やっぱり知ってるんだ。類はそれで専務とあたしがよりを戻したと思ったって言ったの。なんでそう思ったのか分からなくて。専務はあたしに復讐したいと思ってるはずなのに……」

それでももう、あきらさんは何も教えてくれなかった。
それからしばらくしてお昼ご飯をと呼ばれたけれど、つわりと緊張であまり食べられなかった。



道明寺に、会う。
会いたい気持ちと、会ったら何を言われるのかという恐れる気持ちとで、落ち着かない。
そんな時、類が美作邸に到着した。

「類、来てくれてありがとう」
「今日はどう?つわり、平気?」
「多少つわりもあるけど、今は緊張しちゃって……」

落ち着かない。全然落ち着かない。
そわそわして、うろうろして。


「牧野、東屋行くぞ」

あきらさんに、そう声を掛けられて、類と3人で連れ立って歩く。


美作邸には、これまた洋風のかわいい東屋がある。
東屋と言ってもガゼボのような簡易的なものではなく、最早、小さな離れと言っても良いくらいだ。リビング、ミニキッチン、トイレにお風呂まであるのだから。
内装も可愛く、白をベースにフレンチクラシカルとロマンティックが混ざったようなインテリアで、フリルやレースもふんだんにあしらわれている。

リビングに入り、座り心地が良さそうな、ロココ調のようでそれでもシンプルなファブリックの一人掛けソファを選んで腰を下ろす。
類はすぐ横の二人掛けソファのあたしに近いところに優雅な仕草で座り、あきらさんは座ることなくリビングの奥へと向かう。

「ここなら本邸と離れてるし、使用人たちにも近付かないように言ってあるから。」

話す内容はかなりナイーブだ。外に漏らすわけなはいかない。
そう言いながらあきらさんは、ミニキッチンで飲み物を用意しようと準備を始める。


「牧野、なに飲む?コーヒー、紅茶、いつものホットレモネード?」
「ごめんね、あきらさん。ホットレモネードが良いな。ちょっと前からコーヒーの香りがダメで……」
「じゃあ俺らは紅茶にするか」

あきらさんが気遣って聞いてくれる。本当は飲み物くらい自分で淹れたい。
安静と言われているけれど、絶対安静ではないから、身の回りのことくらいならしてもいいはずなんだけど。
それでも、あきらさんがいる時は極力あたしを動かさないようにしてくれている。

つい先日まではデカフェのコーヒーを飲んでいたのに、今は香りもダメになってしまった。今はホットレモネードばかり好んで飲んでいる。
毎日刻々と起こる自分の変化に戸惑うけれど、これもお腹に道明寺の赤ちゃんがいると思うと耐えられるから不思議なものだ。


あきらさんにホットレモネードを渡され、一口飲んでホッと一息ついたところで、類が気が付く。

「司、来たんじゃない?」

それを聞いて、急に心臓が鼓動を速める。
さっきまでのホッとした気持ちは一瞬でどこかへ飛び去ってしまった。
最早つわりなのか緊張なのか分からないが、吐き気までしてきて思わず口元に片手を当てて俯く。

「牧野、大丈夫?」

類が心配そうに顔を覗き込み、もう片方の手をギュッと握ってくれる。

しっかりしろ。
あたしは、もう母親だ。一人じゃない。
あきらさんと類もいる。

「大丈夫」

しっかり、前を向け!



そして、あきらさんがリビングの扉を開いて見えた姿に。

道明寺に、会えた。
また、会うことが出来た。

本当に自分がバカすぎて嫌になる。
これから話さなくてはいけないことがたくさんあるのに、また会えた喜びに胸が震える。

道明寺を、目を逸らさず、しっかりと見る。
リビングに入ってきた道明寺と、すぐに目線が合った。

何か、言わないと。

「専務、お久しぶりです。今日はご足労いただきまして、ありがとうございます」

そう挨拶をしただけなのに、道明寺は顔を顰めてそっぽを向く。

あぁ、やっぱりあたしの顔なんて見たくなかったんだ。
話もきっと、文句を言いたいとかなのだろう。


「おい、なんで類とあきらもいるんだ?」

道明寺はあたしの挨拶に返事を返すことなく、あきらさんたちに話し掛ける。

「今のお前らが、二人きりでまともに話せるとは思えないからな。立会人だ」
「俺は、つくしの味方だから」

つくし?あれから類と呼ぶようになったけど、類はあたしを牧野のまま呼んでいたのに。なんで急に?
道明寺は更に眉間に皺を寄せて、類とあきらさんを見ていた。

「牧野と二人で話したい」

「ダメだ。俺たちは司がつくしに何をしたのか知っている。そんなやつと二人きりになんか出来るわけないだろ」

類、あきらさん。あなたたちは本当に優しい人だ。
道明寺との話し合いで、あたしが不利にならないようにと言った話を覚えていて、守ってくれようとしている。

「牧野に話をする以外に何かするつもりはない。これ以上、牧野には近寄らないと誓う」

道明寺はそう言って、あたしの座るソファからテーブルを挟んだ、一番離れたところにあるソファに座る。
あきらさんはソファには座らず、道明寺の斜め後ろに少し離れて立っていた。

「それでもダメだ。俺は、つくしといる」


「……分かった。類にも聞きたいことがある。これは、何だ?」

そう言って、あっさりと引き下がった道明寺はスーツのジャケットの内ポケットから、封筒を出した。
ローテーブルに出されたそれを見れば、法律事務所から出されたものだと分かる。
なんのことだか分からず類を見ると、恐ろしく真面目な顔をしていた。

「見たままだけど?」

類はそれでも平然と言う。なんの話か分からない。

「牧野の退職願。なんで牧野でも花沢物産でもなく、花沢家の顧問弁護士から来るんだ?」

え?確かに手続き関連は類にお任せしたけど。

「類?どういうこと?」

あたしも意味が分からず、類に尋ねる。類は口角を上げ少し笑うと、こう言った。

「つくしはもうすぐ、花沢の人間になるからね」

そうだね、花沢物産に転職するからね。
意味が分からず、それでもあたしはポカンとした顔をしていたのか、それを見たあきらさんが道明寺の後ろで小さく肩を震わせて笑っている。

「ふざけんなよ、類」
「ふざけてないよ。ずっとふざけてるのは司だろ」
「横から出てきて取っていく気か」
「それは違う。つくしからだよ。現に司は、つくしから何も聞いてないんだろ?」

どんどん道明寺の顔が険しくなっていく。
どうなってるの?なんの話なの?
あきらさんはずっと笑ってるし。

「類、あんまり言ってやるな」
あきらさんが笑いを堪えながら類に言えば、

「今のつくしの状況を考えたら、このくらい俺がしてやるのは当然だろ」
そう類も返事をする。

「類、なんの話なの?あたしに分かるように話してよ」

本当に何を話しているのか分からなくて、そう声を掛けても、道明寺と類はあたしを無視して話を続ける。

「あの時、お前らは諦めたはずだろ」
「こんなことになるとは思わなかったからだ。
もう全部つくしから聞いてるって言っただろ。それが分かってたら諦めなかったし、そもそもに絶対に許すわけない」
「そうだな、そこに関しては俺も類に同意だ。滋だってそうだろ」

滋さん?
あきらさんの口から出た、久しぶりに聞いた名前に、なぜ今ここで出てくるのか疑問ばかりが浮かぶ。

「だから、そのことも含めて全部を話しに来たんだ」
「司はさ、最初からそういうつもりで、つくしを?」

「最初は、そうだった。でも今は違う。違うんだ、類」

道明寺と類はジッと視線を逸らさず、お互いを見て話していた。
それを聞いた類は、それでも道明寺を見続けていたけど、徐に立ち上がる。


「あきら、外行こ。牧野、何かあったらすぐに呼ぶんだよ。近くにいるから」

そう言うと、あきらさんと2人で東屋を出て行ってしまった。











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クラゲ様

こんばんは!
いつもコメントありがとうございます!

もう安定の道明寺大好きつくしちゃんですからね。そうでなければ、最初から道明寺を拒否してるはずです笑

あきらくんは大人ですよね〜。
あきつくも大好きなんですけど、設定難しいです。原作では友人以上にならないですしね。

今はつかつくブームなので、しばらくはつかつく書くと思います。
今回はちょっとシリアスになってしまったので、次は明るい話にしたい気持ちでいっぱいです。

大人のつかつく…少ししっとりした感じのも書いてみたいです!
あ〜、いいですね!短編なら書けるかもです。

とりあえず今はCall〜の更新がんはります!

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