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花より男子の二 次 小 説。つかつくメインのオールCPです。

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Call out my name. 19

Call out my name. 19





ーーー眩しい。
庭に面した大きい窓のカーテンが開けられていて、外の光がベッドまで差し込んでいる。


もう朝?
眩しくてまた目を閉じる。

道明寺は?
また目を開けて、あたりを見回してみても道明寺がいない。

ここは、道明寺の部屋。
大丈夫、きっとお邸のどこかにいる。

そう思っても、もし昨日の出来事は何もかもが嘘で、やっぱり出て行ってくれと言われたら……なんて悪い想像をしてしまう。

そんなことない。
道明寺を探そう。

起き上がろうとしたら、静かに扉の開く音がした。


「牧野?」

道明寺だ!
ガバッと起き上がって道明寺を見ると、眉間に皺を寄せて渋い顔をしていた。


「……道明寺?」

「いま滋たちが来たんだが、どうする?会うか?」


びっくりした。
怖い顔をしているから、本当に追い出されるのかと一瞬不安になってしまった。

滋さん、本当に会いに来てくれたんだ。
来てくれてるなら会いたい。
いつまでも疎遠なままなのも嫌だし、人と人との縁は巡り合わせだ。
避けて通るものでもない。

「大丈夫。せっかく来てくれたんだもん。会いたい!」
「無理すんなよ。つわりもあるんだろ?連絡もなしに来たあいつらが悪い」
「本当に大丈夫!今は吐き気もないし」


滋さんたちを待たせてしまうのも申し訳ないと、急いで着替えて身支度を整えるあたしの横で、あれやこれやと心配して付きっきりの道明寺。
数週間前までは酷いほどに冷たくされていたから、あまりの身の変わりように少しそわそわしてしまう。

でも本来の道明寺はこっちだ。
高校生の時も見当違いな事が多かったけど、あたしを喜ばせようとアレコレしていたことを思い出してクスクスと笑ってしまった。
笑っているあたしを見て道明寺も安心したのか、滋さんたちが待つ部屋へ行こうと促される。

流石に6年振りの再会ともなれば、段々と緊張してくる。
扉の前に立ち、たじろぐあたしを見た道明寺は、大丈夫だと言わんばかりに優しく微笑み手を繋ぐ。

そして道明寺が扉を開くと、あきらさんと類の他に、そこには懐かしい人たち。


滋さんと桜子に、西門さん。


「つくしーーー!!!」


滋さんがあたしの名前を叫びながら両手を広げて突進してきたから、思わずお腹に手を当てて身構えるけど、道明寺が咄嗟にあたしの手を引き、抱き寄せた。

「滋!お前、いきなり何すんだ!」

道明寺が抱き寄せてくれたから良かったけど、あの勢いのままだと、ぶつかって転げてたかも。
それを想像して少し青褪める。
すると、いつの間にか近くに寄ってきていた桜子があたしを呼んだ。

「先輩……」

桜子は会っていなかったこの6年間で少女から艶やかな大人の女性へとなっていた。
元々、身のこなしも優美な子だったが、大人の色香も相まって更に美しくなったように思う。


「桜子……!ごめんね、今まで連絡もしないで……!」

「先輩、会いたかったです……!」

そういうと桜子は優しくあたしを抱きしめるから、あたしも同じように抱きしめる。
6年経ってるのに、あたしと会いたかったと目を潤ませてまで再会を喜んでくれていることが嬉しい。


「牧野、体調どう?相変わらず?」

滋さんたちとの再会を静かに見守っていた類。
いつも会うと一番に体調のことを聞いてくれる。

「あぁ、今は良くもないけど、悪くもないな」

なぜかあたしの代わりに道明寺が答えると、滋さんは驚いた顔をした。

「えっ、つくし具合悪いの?!ごめんね、そんな時に来ちゃって……!つくしに会えるって聞いたら待ちきれなくて!」

「ううん、大丈夫だよ。今はそんなに酷くないから」

「牧野に聞いたのに……」と類が呟くけど、道明寺は素知らぬ顔をしている。


「おい、お前本当に牧野か?随分と綺麗になったもんだな」
「西門さん!お久しぶりです。お元気でしたか?」

西門さんも相変わらずの綺麗な顔で、それでもやはり高校生の頃とは違う、精悍さを持った大人の余裕を感じさせるような爽やかな笑顔で挨拶をしてくれた。

「おう、元気元気。流石に最近は夜遊びもしねぇけどな。もうすぐ家元襲名するから忙しいんだよ」

「そうなんですか!それはおめでとうございます」

「それにしても女ってのは6年で随分と変わるもんだな!司が独り占めしたくなるのも納得だわ」


独り占め?
なんのことか分からずに、きょとんとしていると、滋さんが思わぬ真実を話してくれた。
とりあえず、みんな座ろうとそれぞれがソファへと腰掛ける。
あたしの隣はもちろん道明寺だ。


そして滋さんは鼻息荒く話し始めた。

「すごかったんだよー!類くんがさ、つくしがインターンシップ来たって、うちで内定出すって言ったら、いきなり司がダメだ!って大声出しちゃって。
その場で西田さんに電話して、道明寺HDにインターンシップ来てるか聞いててさー。来てるって分かったら、すぐに面談しろ!って。
つくしは成績優秀で資格もいっぱい持ってるし、人柄は言うまでもないから贔屓目なしにぜひとも欲しい人材じゃん?それならあきらくんも内定出すって言い出して」

「うちにもインターンシップに来てたのは知ってたからな」

あきらさんが道明寺を見ながらニヤニヤしつつ頷き話す。

「じゃあ私もインターンシップ来てたら面談して懇談会とかも来てもらって内定出すから、どこを選ぶかはつくし次第だね!って言ってたのに、司が牧野はダメだ!牧野に手を出すな!って。
あたしだって、つくしと働きたかったのに、司が絶対ダメだってめちゃくちゃ怒るからさ〜!
でもあまりにも司が必死すぎて!仕方ないから司に譲ったの」


なるほど。
そういう経緯があったわけだ。
こうやって人ひとりの就職が簡単に決められてしまうことに思うところがないわけではない。
あんなに必死になって頑張ったのに、全部仕組まれていたなんて。

それに類がよりを戻したと思っていたと言っていたことも、道明寺の意図を類もみんなも勘違いしてたことになる。
あたしには有無を言わさず道明寺HDにしたとしか言わなかったけど、友達に怒鳴りつけてまでそんなことをしていたのかと隣の道明寺を見遣る。


「つくしが道明寺HDに勤め始めてからも、司はつくしに会ったって言うけど、他はなーんにも教えてくれないし!会わせてもくれないし!ひどいよね!つくしを独り占めして!」

そりゃ、言えないし会わせらんないわ。
動機は復讐だもんね。
再びチラリと道明寺を見れば平然としているようだけど、さっきから目線が合わないところをみると、内心バラされて焦ってるんだろうな。
それでも滋さんの言うことを止めないのは、やはり自責の念からだろうか。


「それで?牧野の仕事はどうするの?」

類が道明寺を見ながら話す。
どうするかまではまだ決まっていない。昨日はそこまでの話は出来なかった。


「類、本当に迷惑かけてごめんなさい。退職願、道明寺がダメにしちゃったの」

「当たり前だろ!花沢物産になんか転職させるかよ」

そう怒鳴る道明寺に思わず大きなため息が出てしまう。
だからといって、退職願を破いたり燃やしたりするのはどうかと思うけど。

「まぁ働けても、あと半年くらいだろ。道明寺HDも今さら前の部署には戻れないだろうし、いっそのこと休職届でも出したら?そこらへんは西田さんに聞いたら何とかしてくれるんじゃない?」


類の進言で休職制度があることを思い出す。
でも今のあたしは道明寺HDの、どこの所属になっているのかすら分からないし、そこまでして会社に残る意味はあるのか考えてしまう。
入社の目的も道明寺を近くで見たいなんて不純な動機だ。

どちらにしろ出産したあとは道明寺の妻としての仕事があるのだろう。
これは西田さんよりも道明寺と話さなくてはいけないことだ。
昨日今日で決められる話でもないし、これからはずっと一緒だから時間もたくさんあるはず。


「え、何?つくし転職考えてるの?じゃあうち来てよ!今度こそ一緒に働こうよ〜!」

「ダメだ!俺は来年度から日本支社の代表になることが決まってる」

「だから何よ!別に彼女が大河原財閥にいたって良いじゃない」

「ダメだって言ってんだろ!代表の妻が他社に勤めてたらおかしいだろうが!」

確かにその通りだ。
道明寺財閥も大河原財閥も、資源分野に強みを持つ会社を経営している。協力関係にあれば良いが、敵にもなり得る。
そんな会社に他社の代表の、よりによって妻が勤めてるって確かにおかしい。


「……妻?」

滋さんがポツリと呟くと、桜子も訪ねてくる。

「その前に花沢さんが、働けてもあと半年って言ってませんでした?」

「牧野、昔は類のこと花沢類ってフルネームで呼んでたよな?なんで今は類なんて親しげに呼んでんだ?」

「……私たちの知らないところで会ってたんですね?」

西門さんと桜子が冷静に状況を理解し始める。
桜子がジトっとした目で類を睨むけど、類は素知らぬ顔で紅茶を飲んでいる。

「えー!どういうこと?!なんで類くんだけ?!ずるーい!」

滋さんがそう言えば、類はにこやかに「あきらも牧野に会ってるよ」なんて言うものだから、急に話題に出されたあきらさんは慌て出すし、ますます滋さんと桜子は不機嫌になっていく。

「おい類!俺を巻き込むなよ!」

「先輩!どういうことですか?!なんで私たちに連絡してくれないんです?!」

「え〜、いや、あの……」

わざわざ全部話すわけにもいかないし、どうしようかと隣に座る道明寺を見ると、道明寺もあたしを見ていた。

「どうするの?なんて説明するの?」

道明寺の耳元に顔を寄せて小声で聞くと、道明寺もあたしの耳元に顔を寄せる。
そして何か話すのかと思えば、そのまま耳にキスをしてくる。

「ちょっと!なにすんのよ!」

「いいだろ、減るもんでもねぇし」

「そういう話じゃないでしょ!桜子たちになんて説明するの?あんたがしたこと全部話していいわけ?!」

「いま決まってることだけ話せば良いだろ」

小声で道明寺とやり合ってると、痺れを切らした滋さんが怒り始めた。

「ちょっとそこ!イチャついてないで!説明して!」

「お前の体調が落ち着くまで、妊娠してることは秘密にしとくか?」

道明寺がまた耳元に顔を寄せて尋ねてくる。

「うーん、本当は安定期に入るまで広めたくはない。
でも今まで心配かけさせた分、滋さんと桜子には秘密にしないでちゃんと言いたい」

「分かった」


「司!つくし!」

「ごめんね、滋さん。実は……」

「もうすぐ入籍する。来年には子どもが産まれる」

「え」

「あきらと類が会ったのは、牧野の体調が悪くなった時に偶然近くにいて助けたから。
いいか、道明寺財閥から正式に発表されるまで極秘だからな!外部に漏らすなよ!」


道明寺がシンプルに告げる。
話せば長くなるはずなのに、たった数行で済ませてしまったことに思わず笑いが出てしまう。

でもその事実が全てで、真実は道明寺とあたしだけが知っていればいい。
















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Re: クラゲ様

こんにちは!
いつもコメントありがとうございます!

桜子は整形だからこそ、大人になった時の美しさは際立つ気もします。元々はお嬢様ですし仕草とか品とかは持ってるから、それはもう美人さんでしょうね……。

すみません、司と桜子は考えたことなかったです!笑
今は頭の中がつかつくブームなので、ごめんなさい〜!

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